R34) キャラクターアナリシス 〜キャラクターの骨格と動きの関係について〜
荒木 シゲル/デジタル&ヒューマン モーションアドバイザー

ビジュアルアーツ 9月4日(木)16:30〜18:00
セッション概要
キャラクターのデザイン(または骨格)は、その動き方をも制約してしまうことがあります。
人の仕草や体のパーツの役割をデフォルメされたCGキャラクターに応用する際に、 何か決まりごとを見つけることはできないでしょうか。
「キャラクターとは何か?」またはそのスタイルの違いについて、 「動き」でキャラクター作りに関わってきた私なりの考えをお話させて頂こうと思います。
受講対象者
特になし

これまでに講義やワークショップ、または著作を通じて、人の動きやキャラクター作りについてお話しする機会が多くありました。しかしゲームやCG映像の製作現場では、キャラクターがリアルな人間であるとは限りません。むしろCGにおける醍醐味は、実在しないような生き物やデフォルメされたキャラクターを登場させることでもあります。
そういったキャラクターの動きを考える上で、人の動きの要素をどのように取り入れたらよいのか、または人の骨格の特定部分を簡略化することで、出来上がるキャラクターの動きやスタイルにどんな影響が現れるのか、といった知識が重要になってくるのではないかと最近私は考えるようになりました。
今回は昨年の講義の内容にやや重複した項目も含まれますが、「キャラクターとは何か?」または「キャラクターを動きと骨格に注目したときにどのように分類することができるのか?」ということについて私なりの見解を述べたいと思います。
 

講師プロフィール
荒木 シゲル氏
荒木 シゲル
デジタル&ヒューマン モーションアドバイザー

高校卒業後'88年にイギリスに渡り、パントマイムの習得後アーチストビザを取得、主に英国、ヨーロッパなどでソロパフォーマンス活動を行っていた。舞台以外でもプロモーションビデオへの出演やファッションショーの演出など、分野を問わない活動で注目を集め、96年の英国博物館ガラナイトではアジア人パフォーマーの代表として故マーガレット王女に呼ばれてマイムのデモンストレーションを行った。
'98年に帰国後、CGクリエイター向けのモーションワークショップを依頼されたことをきっかけに、モーション・キャプチャー・アクターとして、また自らパソコンに向かい手付けアニメーターとして"スペースチャンネル5"シリーズや"Rez"などのゲーム製作に関わった。 '02にはCGクリエイター向けに演技、演出を教えるDVD"荒木シゲルのアニメーションサイエンス"(ボーンデジタル)を発表。
現在はフリーランスとして、学校や企業等でアニメーターの育成や現場での制作に関わるかたわら、2足歩行ロボットの研究開発に参加する等、アナログとデジタルの架け橋として幅広い活動を行っている。
これまでの実績
1999年 "スペースチャンネル5"(セガ)モーションキャプチャー・アクター、 アニメーター(SI3D)、アニメーションアドバイザー
1999年度 「第4回日本ゲーム大賞」4部門ノミネート
2001年 "Rez"(ユナイテッド・ゲーム・アーティスツ) モーション・キャプチャー・アクター
Game Developers Choice 2002
Game Innovation Spotlight Award 受賞
英国Edge Award 2002 全6部門中 4部門入賞
Graphical Achievement of the year 1位受賞
文化庁メディア芸術祭特別賞受賞
2002年 "スペースチャンネル5〜パート2"(ユナイテッド・ゲーム・アーティスツ)
モーションキャプチャー・アクター、アニメーター(SI3D)、 アニメーションスーパーバイザー
● 講義、ワークショップ
2002年 "UGAアニメーション・スペシャリスト・コース"(デジタルハリウッド渋谷校)
計40時間の講義にて講師を担当する
2002年 "キャラクターアニメーションの最前線、セガの3つのアプローチ"(クリーク&リバー)にて講義
2002年 "CEDEC2002(CESAデベロッパーズカンファレンス2002)"にて講義 (2002年度の最も評価の高いレクチャーに選ばれる) http://cedec.cesa.or.jp/2002/news/021108.html
2003年 ナムコ CTクリエイターズグループにて講義と10時間のモーションワークショップ
コナミコンピュータエンタテインンメントスクールにて計120時間のワークショップ
その他、専門学校等での講義、ワークショップ多数
● 著作等
2002年 "荒木シゲルのアニメーション・サイエンス〜アニメーターのための演出理論"
(DVD、ボーンデジタル)を発表
2002年 "SOFTIMAGE|XSI v2.0 POWER CREATOR'S GUIDE"(アスペクト) にコラム「アニメーションと演技」を寄稿