プログラム

招待セッションAC    PG  GD

ゲームとコミュニケーション

日時 
9月6日(火) 17:50~18:50
形式 
セッション(60分)
受講スキル

AIや将棋に関する基礎的な知識

受講者が得られる
であろう知見

様々な「ゲーム」と「コミュニケーション」にかかわる試みに関する報告と、その本質を探るヒント

昨年、清水女流王将に勝利して話題になった将棋AI「あから2010」では、複数のAIによる「合議制」が採用されていました。オセロやチェスでは、AIを人間のパートナーとして競技を行う “advanced” と呼ばれるカテゴリーが最近始まりました。将棋という伝統的なゲームを子供たちに教えるためにデザインされた「どうぶつしょうぎ」は、親子の対話をもたらすものとして好評です。機械と機械、人間と機械、人間と人間という違いはあれど、これらは異なる存在の「コミュニケーション」を「ゲーム」のメカニズムとして取り入れようという試みです。当セッションでは、このような試みに取り組まれている方々の議論を通して「ゲーム」と「コミュニケーション」の関係を探ります。

  • 伊藤 毅志

    伊藤 毅志

    国立大学法人 電気通信大学

    情報理工学研究科 情報・通信工学専攻

    助教・工学博士

    昭和63 北海道大学文学部行動科学科総合行動学専攻卒業、平成6 名古屋大学大学院工学研究科情報工学専攻博士後期課程修了、同年 電気通信大学情報工学科助手、平成19年 同助教、平成22年同大学情報理工学研究科助教、現在に至る.

    エンターテイメントと認知科学研究ステーション 代表
    コンピュータ将棋協会 (CSA) 理事
    コンピュータ囲碁フォーラム (CGF) 理事


    <著書>
    -「先を読む頭脳」(新潮社)
    ほか

    <講演>
    -DiGRA JAPAN 11月公開講座「囲碁AIにおける革命「モンテカルロ木探索」とは何か?」(2008).
    -CEDEC2008、CEDECラボAI分野、「ゲームとAI」招待講演(2008).
    -2010 Forum on Theory of Computer Games, "The Challenge of Computer Shogi" (2010).
    ほか

    《講師からのメッセージ》

    囲碁、将棋などの思考ゲームを中心に、プレーする人間の思考や学習などの認知過程の研究や対戦して楽しいゲーム研究に従事。
    UEC杯コンピュータ囲碁大会、5五将棋大会などの思考ゲームのコンペティションの企画遂行、世界コンピュータ将棋選手権広報担当など、コンピュータ思考ゲームのコンペティションや公開対局の企画運営を行なう。2010年の「清水市代女流王将VSあから2010」では、コンピュータ側の合議アルゴリズムを提案し、勝利に貢献。情報処理学会「トッププロ棋士に勝つコンピュータ将棋プロジェクト」メンバー。

    「ゲームとコミュニケーション」
     合議研究を通じて、人間の対話、コミュニケーションについてパネラーの皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

    「あから1/100と遊ぼう」
     昨年清水市代女流王将に勝利した「あから2010」のハードウエアコンパクト版です。マシンスペックはかなり落ち、持ち時間も短め(1手10秒未満)のお手軽版ですが、それでも東大将棋部さんに勝ち越しています。勝った人には記念品を用意しておきます!多くの人の挑戦をお待ちします!

    北尾 まどか

    北尾 まどか

    日本将棋連盟 / 株式会社ねこまど

    女流棋士 (日本将棋連盟) / 代表取締役 (株式会社ねこまど)

    1997年10月 17歳で女流プロ養成機関「育成会」入会。
    2000年10月  20歳で女流棋士に。西村一義九段門下。
    2010年 2月 「株式会社ねこまど」を設立、代表取締役を務める。


    トーナメントプロとして将棋の公式対局を戦いながら、全国各地でのイベント出演、
    後援や執筆、教育機関での将棋指導など、普及活動に力を注いでいる。

    北尾がルールを考案した将棋入門用の「どうぶつしょうぎ」が、
    話題となり、市販化されてから3カ月で10万部の売り上げを記録。
    各種メディアで取り上げられブームとなる。(販売部数累計33万部)

    自由な発想と新しい挑戦として、様々な角度から将棋を広める活動を行っている。
    全国各地でのイベント開催と出演、日本文化としての将棋を世界に伝えるため、アメリカ、ドイツ、フランス、中国、台湾などを訪問し指導にあたる。
    ゆかりのある栃木県では地元の将棋普及に貢献したとして「とちぎ未来大使」を委嘱され、
    2011年1月には 第2回とちぎ将棋まつり実行委員長を務めた。


    日本の伝統文化である将棋を、世代を超えた知的コミュニケーション
    ツールとして、広く親しんでもらいたいという理念で会社を設立。
    将棋の公開イベントの開催や、フリーペーパー「駒doc.」の作成、
    入門用教材の企画開発など新しい取り組みを行う。
    そのほか、原稿執筆や講演など、活動の場を広げている。

    【主な著作】
    どうぶつしょうぎ (幻冬舎エデュケーション)
    どうぶつしょうぎのほん (幻冬舎エデュケーション)

    《講師からのメッセージ》

    将棋は日本の伝統分化、世界を繋ぐ知的ゲーム。

    今、将棋の輪が世界に広がり、各所でブームが起きています。
    将棋は先を読む力が必要です。相手の考えを予測して着手し、返ってきた手に対応してまた考える。この繰り返しです。「棋は対話なり」という言葉がありますが、会話よりもっと深いところで通じ合えるのが将棋の素晴らしさ。
    普及の現状と、将棋の魅力についてお話ししたいと思っています。

    松原 仁

    松原 仁

    公立はこだて未来大学

    複雑系知能学科

    教授

    1986年東京大学大学院工学系研究科情報工学専攻博士課程修了.同年通産省工業技術院電子技術総合研究所入所.2000年公立はこだて未来大学教授.
    2002-2011年 NPOロボカップ日本委員会会長.
    情報処理学会トッププロ棋士に勝つためのコンピュータ将棋委員会副委員長.
    著書 「将棋とコンピュータ」(1994,共立出版)
       「鉄腕アトムは実現できるか」(1999,河出書房新社)
       「ロボットの情報学」(2001,共著,NTT出版)
       「先を読む頭脳」(2006,共著,新潮社)

    木村 将人

    木村 将人

    コントロールプラス株式会社

    ソーシャルゲーム事業部

    デザイナー

    東京工科大学メディア学部メディア学科卒
    2008年 Webdesign International Festival 2008(仏) オリジナリティ賞受賞
    2008年 コントロールプラス株式会社入社
    2009年 ソーシャルゲーム事業部の立ち上げを担当
    現在、全アプリのアートディレクションを担当

    《講師からのメッセージ》

    黎明期にリリースした携帯ソーシャルゲーム「スイーツコレクション」は、
    今では続編をmixi,GREE,Mobageの3プラットフォームに展開し、
    シリーズ計200万人以上の方々に愛されるゲームへと成長しました。

    主婦層を始めとしたライトユーザの心を掴んだのは、
    「ごっこ遊び」を模したソーシャルコミュニケーションでした。
    これまでの道のりとその成功の秘訣を、
    失敗談メイン(仮)でお話しできればと思います。

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