レギュラーセッション

コード(Chord)を表示するために、山ほどコード(Code)を書いた件 -より高度な和音解析と楽譜化そして音ゲーへの応用について-

講演形式
レギュラーセッション
講演時間
08月24日(火) 11:20 〜 12:20
講演ルーム
第7会場
資料公開
予定あり
受講スキル

・デジタル信号処理に興味のあるプログラマー

・新しい楽曲解析や自動楽譜生成、調号・旋法解析などに興味のあるすべての方々

・リアルタイムの楽譜化や表示に興味があり、新しい音ゲーの演出や企画を模索しているすべての方々

得られる知見

・新しい和音解析エンジン(Constant-Q Chroma Chord Tracker)の詳細

・和音解析を行う際の注意点、特に低域ピークの滑らかすぎる問題、領域切り替わり部での不連続性の解決方法の詳細

・コード理論を用いた和音解析の手法、および教会旋法(チャーチスケール)を含む調号解析の手法に関する詳細

・任意の3-5音の和音から、的確なコードネームを生成するためのアルゴリズムとその実装方法

・リアルタイムに楽譜を表示する際の注意点や、楽譜表記そのものに伴う基礎知識と、プログラムを行う上で考慮すべき事柄について

・上記の事柄を実際のゲームに応用する際の実装方法

セッションの内容

・CEDEC2020で和音解析にも使える、Constant-Q変換を提案した。

・1小節や1拍毎の変換の結果を積算し、利得の高い順に3-4音取り出せば和音解析は簡単にできるだろうと考えたが、結果は期待に反して、悲惨なものであった。

・そこで得られた情報に対し、拡張中域の導入、評価点の工夫、和声理論の導入などを行ったところ、高精度に和音が解析できることが分かった。

・また曲の調号と旋法も、高精度に解析できることが、同時にわかった。

・和音が高精度に解析できるので、フレーズ解析などの他の楽曲解析の精度も大幅に向上した。

・また本手法のプレゼン時に、ピアノロール出力ではなく、楽譜出力を行ったところ、見た人の反応がすばらしかった。

・本手法のゲームへの組み込み方に加え、音ゲーの演出として使える、楽譜出力(表示)のやり方、描画方法、コードネームの命名方法なども併せて解説する。

増野 宏之

株式会社 CRI・ミドルウェア

事業開発室

室長

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<講演者プロフィール>

・大学在学中の1986年から複数のゲーム制作会社を経て、2013年4月よりCRI・ミドルウェアに勤務。
・過去の会社を含め、作曲、プログラム、マネージャー、ディレクター、技術営業、海外渉外、契約実務、販社業務など、あらゆる業務を経験。
・CEDEC AWARDS 2012で、自身のリアルタイムBPM解析手法が優秀賞を受賞。
・BPM解析研究の集大成である超高速・高精度・楽曲解析ミドルウェア「BEATWIZ」を2015年9月に発表。
・現在も、毎月新しい機能を実装し、アプリを更新中。
・楽曲解析とグローバル変数と、何より酒が大好きな56歳のオヤジ開発者。

<受講者へのメッセージ>

今回は昨年のCEDECで紹介した、Constant-Q変換を用いた和音解析の最新情報に関して説明します。
ただ単に解析結果を機械的に解釈するだけでは、和音は上手く解析できず、和声の知識が必要となります。
曲の調号や旋法の解析、生成された楽譜をコードネームも含めて、綺麗に画面に表示する方法も解説します。
和音解析に関するアルゴリズムを研究されている方、ゲームの表現手法の一つとして楽譜表示を試みている方、
さらには、リアルタイムの楽曲解析結果を使ってゲームを制作したい方々など、お役に立てれば幸いです。
今年のCEDECもオンライン開催ですので、是非お気軽にご参加いただければ。
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