レギュラーセッション

トランスメディアゲームの可能性 ~新たな物語体験を目指して~

講演形式
レギュラーセッション
講演時間
08月24日(火) 17:30 〜 18:30
講演ルーム
第6会場
資料公開
予定あり
受講スキル

ゲームデザイン/商品企画に関わり、新しい物語体験のゲームを生み出したいと考えている方

得られる知見

●現実のメディアを使ってゲームで新しいストーリーテリングを行うための手法

●現実のメディアとゲームを融合させることで生まれる新しい体験感

セッションの内容

CEDC2019において『トランスメディアストーリーテリングから学ぶ「ゲームで物語る」手法2019』というタイトルで、さまざまなメディアの持つ特性に合わせてメディアごとに断片化されたストーリーを語ることで、新しい物語体験を構築する手法についてセッションを行った。

それから2年が過ぎ、嬉しいことに国内でもこの手法を活かしたゲームが少しずつ増え、「トランスメディアゲーム」とも呼べる新しいジャンルが成立しつつある。

そこで本セッションでは昨年登場したまったくタイプの異なる3つのゲーム『過去編纂ARゲーム ガラパゴスの微振動』『リアルタイム物語体験 #はやぶさ2からのメッセージ』『インサイドシアターシリーズ(SECRET CASINO/僕等のラストフェスティバル/オンラインパパラッチ)』を例に、各制作者にトランスメディアのポイントや苦労した点を公開してもらうことで、今後トランスメディアゲームを作りたいと考えている人々に参考となる情報や知見を共有し、この新しいジャンルを更に発展させていきたい。

石川 淳一

有限会社エレメンツ

取締役

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<講演者プロフィール>

1986年からゲームデザイナー、ディレクターとしてPC版『大戦略』シリーズ、『凱歌の号砲』、『ジャンヌ・ダルク』などストラテジー系ゲームを中心に数多くの開発に参加。
最近はARG(代替現実ゲーム)やイマーシブシアターなどの体験型イベントに注目。CEDECでも「ARG:プラットフォームに依存しない新しい遊び方」(2011年)、「トランスメディアストーリーテリングから学ぶ「ゲームで物語る」手法」(2019年)、「ARによる物語体験への挑戦 ~『かいじゅうのすみか 体感エンターテイメント』の事例から」(2020年)等で登壇。
体験型ゲームの情報サイト「ARG情報局」編集人。IGDA日本 SIG-ARG正世話人。

<受講者へのメッセージ>

リアルに存在する様々なメディアを複合的に使って体験感を高める「トランスメディアゲーム」と呼ぶべきゲームは、海外ではARG(代替現実ゲーム)などを中心に制作されていましたが、日本でも本格的なタイトルが次々と登場してきました。
その概要と具体的な事例を伝えることで、参加者の方が新たな体験のゲームを生み出すお手伝いができればと思います。
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前元 健志

株式会社ENDROLL

CEO

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<講演者プロフィール>

株式会社ENDROLL CEO / 総合プロデューサー
特定非営利活動法人AIESEC in Japan事務局次長として、1600人規模の組織開発および国内各支部の経営コンサル業務に従事。その後大学を中退し、WebVRのコンテンツ制作を手がけるベンチャー企業ににジョイン。歴代最年少部長職として新規事業開発を担当した後、同社を創業。

<受講者へのメッセージ>

AR(拡張現実)は、エンターテインメントの表現手段として優れたインターフェイスの一つですが、大事にするべきなのは、ARという技術をどう活用するかよりも、"拡張された現実"を作り出すための総合的な体験設計の中にどうARを位置付けるかだと考えております。
ARG(代替現実ゲーム)の設計思想に着想を得て作られたAR(拡張現実)ゲーム『ガラパゴスの微振動』の事例に、テクノロジーと体験型エンタメの融合を考えていきます。
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森川 寛信

株式会社バンダイナムコアミューズメント

プロダクトビジネスディビジョン プロデュース2部

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<講演者プロフィール>

2005年ナムコ(現バンダイナムコアミューズメント)入社。プランナー、ディレクターとしてアーケードゲーム開発を経験。2010年より、ブラジル、インドネシア、中国など新興国のショッピングモールやイギリスのシーサイド等、幅広く海外のアーケード市場開拓業務に従事。2017年より、VRエンターテインメント施設「VR ZONE」の立ち上げに携わり、VRアクティビティ「ギャラガフィーバー」等のプロデュースを担当。2020年、コロナ禍における新機軸の体験コンテンツとして、「リアルタイム物語体験 #はやぶさ2からのメッセージ」を企画プロデュース。世界最古の球技「スポールブール」元日本代表、世界10位。

<受講者へのメッセージ>

コロナ禍でリアル施設の休業や閉店が相次ぐなかで、なにか新たなリアルエンタメを生み出せないかという想いから、昨年末の人工衛星「はやぶさ2」帰還にあわせて、約1ヶ月間にわたってリアルタイムで進行する物語体験を企画制作しました。「トランスメディアゲーム」のひとつの事例として、開発で得た知見をお話しできればと思います。
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きだ さおり

株式会社SCRAP

執行役員

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<講演者プロフィール>

『リアル脱出ゲーム』『インサイドシアター』など"あなたのため"の体験する物語を作っています。

主な制作物:リアル脱出ゲーム
『忘れられた実験室からの脱出』『君は明日と消えていった』『沈みゆく豪華客船からの脱出』『さよなら、僕らのマジックアワー』『最果てのミステリーサーカスからの脱出』etc

オンラインゲーム・没入体験
『SECRET CASINO』『泊まれる演劇』『Project:;COLD』『オンラインパパラッチ』『青梅雨に届いた手紙』etc

<受講者へのメッセージ>

毎日『どうすれば、体験する人が楽しんでくれるか』を考え、参加型の物語を作っています。おそらくちょっと特殊な作り方をしていると思うので、どのように考えて作っているかをお話して、あなたの創作にも役立てていただけると良いなと思っています。
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