インタビュー:プロダクション分野
回答者:大井 勇樹

ご自身が扱う分野の最新の特徴とは?

エンジニアリングをベースとした技術の進歩と、社会や文化の変化が双方に影響する、ゲーム開発技術の中でも非常に有機的な分野だと考えています。
プロダクション分野が扱う大きなテーマのひとつに、「人とのコミュニケーション」がありますが、本質は普遍的でありながら、新たなテクノロジーの登場によってその手法は変わってきています。
そうした、ソフト的な側面とハード的な側面の双方を持つのがプロダクション分野の大きな特徴と言えます。

この分野で特に求めているトピックは?

今年も、「リモート」そして「機械学習」が大きなトピックと考えています。どちらのトピックも、まだまだ発展が期待できる、誰しもがパイオニアとなれる可能性を秘めた分野です。
今年は様々なチャレンジが実を結んだ(あるいは残念ながら結ばなかった)時期ではないかと考えています。
そうした、皆さんが実際におこなってきたチャレンジ事例を特に求めています。

また、新プラットフォームが登場して1年以上が経ち、改めて「新たな世代」の大規模開発についても広く事例を求めています。
先陣を切って取り組まれた皆さんの知見をぜひお待ちしています。

運営委員から見た応募することで得られること(ご自身の経験や過去の応募者の声など)

プロダクション分野では「情報共有」というテーマも大きく扱っています。
応募のためには、現在の自分の知見、自分が所属する企業の知見、それから現在のゲーム業界を取り巻く状況、それぞれを精査して情報を再構成するという作業が必要です。
その作業そのものが、情報共有における非常に大きな経験であり、その後の知見となります。

CEDECでの登壇メリットについて

毎年、誰しもがお伝えしていることの繰り返しにはなってしまいますが、やはりプロダクションという、「人」の存在が大きな要素を占めるこの分野では、志を同じくする開発者の方々との意見交換がおこなえるという点が最も大きなメリットだろうと思います。
アウトプットを増やすことによってインプットがついてくる、という話は、様々なところで聞かれるかと思いますが、CEDECはまさにそのアウトプットの場としては最適であると考えています。

公募を検討している方へのメッセージ

応募すること自体がご自身の成長機会につながる、という主旨のことは書きましたが、あまり気負わずに、「これを聞いてほしい!」という情熱で考えていただくのが一番よいかもしれません。
応募する際には、ぜひ周りの方にもご相談いただくことで、自分だけでは気づかなかった視点を得られるかもしれません。
プロダクション分野において、絶対的な正解というのは存在しないと考えていますので、皆さんの中での「ひとつの正解」について、受講者の方に相談してみるような気持ちで応募してみていただければ幸いです。