CEDEC2025
サウンド分野インタビュー
サウンド分野 木幡 周治
サウンド分野における最新の特徴を教えてください。
サウンド分野では、コンピュータエンターテイメントにおいてサウンドに関わる表現や技術を広く取り扱います。
楽曲や効果音の制作、音声の収録、インタラクティブな演出やその実装技術、制作や実装の効率化のためのツール制作やワークフロー構築など、クリエイティブとエンジニアリングの両面を内包していることが大きな特徴です。
最新の状況としては、「空間音響」「機械学習」「アクセシビリティ」「ハプティクス」など新しい話題が出揃っていく中で、それらの更なる洗練が行われていく時期となっています。
また一方で、原点に帰ってコンピュータエンターテイメントにおけるサウンドの価値や位置付けを再確認することも重要になっていると感じます。
この分野で特に求めているトピックを教えてください。
特に求めているトピックは以下のものです。
・音響効果の新概念提案や挑戦事例
・プリレンダリング、リアルタイムを問わず音響によるイマーシブな空間表現向上の事例
・インタラクティブ/ジェネレイティブなサウンド制御や発音の実装事例(物理ベース、アニメーション連動、物理モデリングなど)
・インタラクティブミュージックの動的生成・合成について
・機械学習やディープラーニングの活用事例
・開発ツール・オーサリング環境の自動化・効率化、他ソフトウェアとの連携事例
ただしここで挙げているトピックに限らず、独自のクリエイティビティの発揮など聴講者にとって実のある多彩なセッションも求めています。
CEDECでの登壇メリットについてはどう感じていますか?
「情報は発信するところに集まる」と言われる通り、CEDECに登壇し情報発信を行うと、周辺の情報を持っている聴講者の方との交流が生まれ、さらなる情報交換の活性化につながります。また、それをきっかけに思いがけないコラボレーションに発展することもあります。さらに、登壇者ご自身と所属組織のプレゼンスの向上にもつなげることが出来ます。
ご自身の経験や過去の応募者の反応から、応募するメリットはどう感じていますか?
応募の準備はなかなか大変なことと思いますが、普段の仕事の中では難しい、自分達の持つ技術やノウハウなどを共有できる形に纏めるよい機会になると考えています。
また、応募内容を客観的に捉えることでより深い理解に繋がったり、新たなアイディアやモチベーションが生まれるきっかけになるなど、自身にとっても得られるものがあると思います。
最後に、応募するか迷っている方へメッセージをお願いします。
サウンドは目に見えないもので言語化が難しく、統一的な理論が成立しにくい分野です。しかしその曖昧さは表現の幅の広さでもあり、発展させていくためには表現と技術を結び付ける有機的な交流が重要になります。
日頃のクリエイティブの延長として、サウンドの魅力やそれに対する情熱を共有してもらえれば嬉しいです。ぜひCEDECという機会を有効活用してください。ご応募お待ちしております!