ブレインーマシン・インタフェースの基礎と応用・発展


講演形式
レギュラーセッション
講演時間
08月23日(木) 13:30 〜 14:30
資料公開
予定あり
受講スキル

BMI技術への興味

得られる知見

BMI技術の基礎、現状理解、将来展開などに関しての知識

セッションの内容

人間は道具を使うことで文明を築いた。道具は自動機械へと進化を遂げるとともに、より使いやすくなるようにと日々改良が加え続けられている。この、人間と道具あるいは機械との界面をインタフェースと呼ぶ。インタフェースは人間の体と道具/機械との物理的境界に位置づけられてきたが、それは近年人間の体の内部へと徐々に侵食しつつあり、究極的には脳あるいは神経系と機械を直接接続するブレインーマシン・インタフェース(BMI)技術の実現も夢ではないかもしれないとの期待が膨らんでいる。本講演では、こうした技術の実現に必要な神経科学および情報科学的基礎を紹介しつつ、現状我々はどこまで到達できているのかを冷静な視点から概観し、未来に向けて取り組むべき課題およびBMI技術の必要性について議論する。

講演者プロフィール

宮脇 陽一

電気通信大学

情報理工学研究科

教授

<講演者プロフィール>

1996年大阪大学工学部応用物理学科卒、1998年東京大学大学院工学系研究科計数工学専攻終了、2001年東京大学大学院先端学際工学専攻で博士(工学)取得後、理化学研究所脳科学総合研究センター、株式会社国際電気通信基礎技術研究所脳情報通信総合研究所を経て、2012年電気通信大学先端領域教育研究センター、2017年電気通信大学情報理工学研究科教授。ヒト脳活動の非侵襲的計測および解析、ヒトの感覚知覚系(主として視覚)の研究に従事。日本神経科学会、日本神経回路学会、日本視覚学会、Society for Neuroscience, Vision Sciences Societyなどに所属。日常と非日常からみるこころと脳の科学(2017年コロナ社、分担執筆)。

<受講者へのメッセージ>

ブレインーマシン・インタフェースは夢のある技術です。しかしそれゆえに、その技術が安易に用いられ、過剰な期待をあおっている側面も否定できません。この講演では、技術的基礎をしっかり抑えた上で、何がどこまでできそうで、どのような応用が将来有望かについて冷静な議論を行うことを目指したいと思います。