第4会場
8月22日(木)
10:50 〜 11:50
レギュラーセッション(60分)
アニメーションシステムにおける補間処理のためのフィードバック制御手法入門
- セッション分野
- ENG (エンジニアリング)
- セッション関連分野
- キーワード
- アニメーション(3D)
- セッション難易度
- 受講スキル
- 3次元ベクトルやクォータニオン (四元数) に関する基礎的な数学知識
- 得られる知見
- アニメーション機能の実装において位置や角度を表す値をなめらかに補間する必要があるときに、フィードバック制御の手法を用いることの利点とその実装方法について、数学的な基礎に基づいた理解を得ることができる。また、この手法をプログラムとして実装するための技術的な見通しが得られる。
- 写真撮影 / SNS投稿
- 通訳の種類
- なし
セッション内容
移動するプレイヤーを追尾するように敵キャラクタの位置を動かしたい時や、ターゲットを注視するように頭の方向を調整したい場合には、目標をスムーズに追いかけるアニメーション動作が必要になります。こうしたアニメーションをプログラム処理として実装する方法として、関数で定義した曲線を利用して位置や方向を表す値をなめらかに変化させるアルゴリズムがよく利用されます。その一方で、機械工学の分野でよく利用されるフィードバック制御のアルゴリズムを値を変化させる処理に応用することで、目標値がダイナミックに変化する場合や、制御対象の値に外乱が加わるような場合をより簡単に扱うことができます。本セッションでは、後者のようなフィードバック制御手法の数学的な性質とアニメーションへの応用方法について解説し、ゲームプログラムにおける補間や追従のアニメーション処理に広く適用可能であることを説明します。また、実際に FINAL FANTASY XVI における視線方向の制御を行うIKシステムの一部としてこの手法を利用した例を紹介します。