最優秀賞・特別賞

最優秀賞

ゲーム開発における制作フローの効率化や問題解決手法の公開

「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」開発チーム(任天堂株式会社)

エンジニアリング部門

最優秀賞

プレゼンターからのコメント

「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」開発チームの皆様。エンジニアリング部門、最優秀賞の受賞、誠におめでとうございます。

ゲーム作品としてプレイヤーの高い期待に見事に応えたタイトルであることは周知の事実ですが、その高いクオリティを実現するための数々の技術的な工夫を、とても分かりやすく、詳細に解説していただいたと思います。
ゲーム体験に直接関わる要素だけでなく、QAやパフォーマンスチューニング、制作ツールや制作サイクルの改善に至るまで、幅広い領域のノウハウを紹介していただきました。
また、制作中に浮かび上がった課題とその解決方法を紹介するだけでなく、なぜその課題が発生したのかや、解決方法を選択するに至った経緯、仮説を立てた上での試行錯誤の結果など、課題解決の過程と制作哲学についても、順序を追って丁寧に分かりやすく紹介していただきました。
このような貴重な知見を惜しみなく発信していただけたことで、多くの開発者にとって期待を超える知見をもたらし、大いに刺激となったことと思います。

改めまして、「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」開発チームの皆様、最優秀賞の受賞、おめでとうございます。

ノミネート理由

CEDEC2024にてティアーズ オブ ザ キングダムの開発事例として、広大な地底・空・洞窟を実現させるための技術、QAやパフォーマンスチューニングなどゲーム開発における様々な事例を分かりやすく解説。それらが業界に与えた影響、その講演内容を評価。

参考URL
© Nintendo
© Nintendo

DualSenseを活用した新しいゲームデザインにより、「ゲームの手触りの良さ」を強化・拡張した

『アストロボット』開発チーム(Team ASOBI)

ゲームデザイン部門

最優秀賞

プレゼンターからのコメント

『アストロボット』開発チームの皆様、ゲームデザイン部門 最優秀賞の受賞、誠におめでとうございます。
今年度のゲームデザイン部門の受賞作品は、それぞれの個性を研ぎ澄ませた独自性の高い体験を味わえる、素晴らしい作品が並びました。
その中でも、最優秀賞に選出された『アストロボット』は、多くのゲーム開発者の原体験でもある「コントローラーを持つ喜び」を、改めて思い出すことができる作品です。
PlayStation 5の性能とDualSense ワイヤレスコントローラーの特性を徹底的に追求し、手のひらから全身へと広がるような没入感を、見事にゲーム体験として落とし込んだ本作は、まさに「触っていて楽しい・気持ち良い」というクラシックなゲーム体験そのものを強化・再定義したと言えます。
さらに、過去の様々なタイトルへのリスペクトから生まれた「遊び心あふれる」さまざまな仕掛けは、ゲームという文化への深い愛情を感じさせてくれました。
ゲームというエンターテインメントが持つ本来の楽しさを、新技術を活用した新たな体験と共に思い出させてくれたゲームデザインは、今後のゲーム開発への大きな可能性を示してくれたと考えています。そして、その結果のひとつとして、今年度の最優秀賞の受賞につながったのだと思います。
改めまして、『アストロボット』開発チームの皆様、最優秀賞の受賞おめでとうございます。

ノミネート理由

映像・音響・UI・ルール設計などの複合的な組み合わせによって生まれるゲーム体験において、ハプティクスの可能性をとことん追求し、それをゲーム体験の内側に溶け込ませた本作は、ゲームデザインの持つ可能性を拡張した作品と評価。また本作が新技術の活用に取り組みつつも、体験としては「触っていて楽しい・気持ち良い」というゲームのクラシックな楽しさを強化していることは、本作の知見がより多くのゲームに取り入れられ得る可能性を示唆。

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イマーシブオーディオを活用した圧倒的な没入感と恐怖体験の演出

『SILENT HILL 2』 サウンドチーム(株式会社コナミデジタルエンタテインメント、Bloober Team S.A.)

サウンド部門

最優秀賞

プレゼンターからのコメント

『SILENT HILL 2』 サウンドチームの皆様、最優秀賞の受賞おめでとうございます!本年のサウンド部門における投票結果は、稀に見る大接戦でありました。その中において、『SILENT HILL 2』はイマーシブオーディオ技術を最大限に活用した圧倒的な没入感と恐怖体験の演出を実現し、多くのCEDEC参加者の心に響いたと感じております。
イマーシブオーディオ技術は存在こそよく知られてきているものの、演出を含めて最大限に活かされているといえる例はまだ多くはありません。『SILENT HILL 2』はそこに本気で取り組んでいる正に業界をリードする存在であります。最先端の技術と緩急の激しい演出との融合を目指す上では大変多くの課題があったことと想像しますが、それを乗り越えられたのは開発チームの高い開発力の現れだと思います。
また、昨年の東京ゲームショウにおけるシアター展示においてイマーシブオーディオが効果的に活用されていたことも印象的で、イマーシブオーディオの魅力を伝えていくという面でも本気を感じました。さらに、CEDECにおいても昨年と本年1日目に関係者による講演をしていただき、イマーシブオーディオ上での演出に本気で取り組んでいるからこそ得られるような刺激的な知見を共有してくださいました。
開発チームの皆様の今後のご活躍にも、最大限期待しております。改めて、『SILENT HILL 2』 サウンドチームの皆様、誠におめでとうございます!

ノミネート理由

イマーシブオーディオ技術を最大限に活用し、 環境音の精緻な作り込みとインタラクティブなサウンドデザインで、圧倒的な没入感と恐怖体験を生み出している。音楽と静寂の対比が秀逸で、不穏な音楽が緊張感を高め、静寂の中で響く効果音がさらに恐怖を増幅。最先端の技術と演出が融合しゲームデザインに即した効果的なサウンドデザインとなっている点を評価。

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3DCG専門のニュースサイトとして15年以上継続して高品質な情報を提供

『3D人-3dnchu-』Yamato3D

ビジュアルアーツ部門

最優秀賞

プレゼンターからのコメント

Yamato3D様 このたびはCGニュースサイト『3D人-3dnchu-』での最優秀賞の受賞、誠におめでとうございます。
本サイトは、3Dに関わる方であれば、以前からお世話になっている方が多いのではないでしょうか。
ご自身もアーティストとして活動される中、現場に即した実践的な技術やツールの紹介を、日々精力的に発信され、
その情報は、私たち業界の多くの人にとって非常に貴重で、有益なものとなっています。
今回、サイトの初回公開から数えて15周年という節目の年を迎えられ、長年ゲーム業界を含む日本の3DCG分野に多大なご貢献をいただいております。
その長年の努力と情熱を今回、最優秀賞受賞という形で表彰させていただけること、大変嬉しく思います。
今後も、ぜひ変わらぬ情熱で3DCG業界の発展にお力添えいただければと思います。
改めまして、Yamato3D様、最優秀賞の受賞おめでとうございます!

ノミネート理由

3DCG専門の情報サイトとして、15年以上にわたり、ほぼ毎日という高頻度で、高品質な3DCGのニュース発信を継続していることを評価。世界の最新3DCGニュースを日本語でまとめて読めることは、ゲームも含めた日本の3DCG業界に対して大きな恩恵をもたらしている。自身がアーティストでもある管理者個人がこれを継続されているという点も素晴らしい。

参考URL① 参考URL② 参考URL③

特別賞

植松伸夫 氏

特別賞

プロフィール

作曲家・有限会社SMILE PLEASE 代表取締役
「ファイナルファンタジー」シリーズをはじめ、数多くのゲーム音楽を手がける。「ファイナルファンタジー VIII」のテーマ曲「Eyes On Me」は1999年度 第14回日本ゴールドディスク大賞でゲーム音楽としては初の快挙となる「ソング・オブ・ザ・イヤー(洋楽部門)」を受賞。
海外での評判も高く、「Time」誌の"Time 100: The Next Wave - Music"や「Newsweek」誌"世界が尊敬する日本人100人"の一人に選出される。
近年では日本国内をはじめ世界各国でオーケストラコンサートや自身のバンド植松伸夫 con TIKIによるライブイベントを開催。

授賞理由

コンピューターゲームの黎明期から存在するゲーム音楽は、今日ではエンターテインメントの主要な一翼を担うとともに、アートとしても高く評価される存在となりました。この礎を築いた大きな功労者の一人が、植松伸夫様です。特に『ファイナルファンタジー』シリーズのテーマ楽曲は、シリーズの象徴として多くのファンに親しまれ、新作・リメイクを問わず、その旋律を聴けば瞬時にゲームが思い起こされるほど、幅広い層に深く浸透しています。
植松様の独創的な作曲技術と、音楽を通じてプレイヤーに感動を届ける力は、ゲーム音楽が世界的に評価される原動力となりました。その偉大な功績を称え、ここにCEDEC AWARDS特別賞を贈呈いたします。

CEDEC AWARDS 2025 ノミネーション委員会

エンジニアリング部門

  • 片桐 誉裕 進行(責任者)

    進行(責任者) CEDEC運営委員会

  • 林 秀一 進行(世話人)

    進行(世話人) CEDEC運営委員会

  • 渡部 心 進行(世話人)

    進行(世話人) CEDEC運営委員会

  • 稲垣 和真 委員

    委員 株式会社ディー・エヌ・エー

  • キャッシュ ジェームス富増 委員

    委員 元気株式会社

  • 藤巻 尚樹 委員

    委員 株式会社スクウェア・エニックス

ゲームデザイン部門

  • 水野 崇志 進行(責任者)

    進行(責任者) CEDEC運営委員会

  • 知久 温 進行(世話人)

    進行(世話人) CEDEC運営委員会

  • 直井 啓訓 進行(世話人)

    進行(世話人) CEDEC運営委員会

  • 松永 純 進行(世話人)

    進行(世話人) CEDEC運営委員会

  • 安明 真哉 進行(世話人)

    進行(世話人) CEDEC運営委員会

  • 里井 大輝 委員

    委員 株式会社スクウェア・エニックス

  • 佐藤 宗 委員

    委員 株式会社カヤック

  • 徳岡 正肇 委員

    委員 アトリエサード

  • 安原 直宏 委員

    委員 株式会社カプコン

サウンド部門

  • 金子 貴紀 進行(責任者)

    進行(責任者) CEDEC運営委員会

  • 工藤 祐介 進行(世話人)

    進行(世話人) CEDEC運営委員会

  • 木幡 周治 進行(世話人)

    進行(世話人) CEDEC運営委員会

  • 増野 宏之 進行(世話人)

    進行(世話人) CEDEC運営委員会

  • 渡辺 量 進行(世話人)

    進行(世話人) CEDEC運営委員会

  • 大舘 愛 委員

    委員 株式会社コナミデジタルエンタテインメント

  • 沖浦 知樹 委員

    委員 株式会社バンダイナムコスタジオ

  • 谷山 輝 委員

    委員 株式会社スクウェア・エニックス

  • 本間 清司 委員

    委員 株式会社CRI・ミドルウェア

ビジュアルアーツ部門

  • 藤巻 亮 進行(責任者)

    進行(責任者) CEDEC運営委員会

  • 太田垣 沙也子 進行(世話人)

    進行(世話人) CEDEC運営委員会

  • 山城 拓巳 進行(世話人)

    進行(世話人) CEDEC運営委員会

  • 喜納 彬光 委員

    委員 サーフィス株式会社

  • Mao 委員

    委員 株式会社モーションアクター

  • 宮園 篤 委員

    委員 株式会社バンダイナムコスタジオ

  • 本村 純也 委員

    委員 アークシステムワークス株式会社