ゲームデザイン部門 / 優秀賞
VRによるアドベンチャーゲームの再構築

MyDearest株式会社
「ALTDEUS: Beyond Chronos」開発チーム

アドベンチャーゲームをベースとしながら、VRというデバイス特性を最大に活用した表現や演出により、強い感情移入を実現し、アニメの世界に入り込んだような体験性を確立することに成功している。アドベンチャーゲームというジャンルを、VRというデバイスで展開していくにあたり、今後の指標となりうるタイトルとして評価した。
マーダーミステリーの可能性を切り開いたゲームデザインと物語体験

ゲームクリエイター じゃんきち(佐藤倫)

マーダーミステリーにTRPGのマスタリング手法を取り入れることで、プレイヤーが自然にゲームのキャラクターになりきって体験し、物語に没入できる。
日本でマーダーミステリー市場が立ち上がってきたタイミングで、従来のメカニクスに捕らわれない作り方と物語体験を例示できたことで、その後のマーダーミステリー制作者に与えたインパクトも大きい。
ゲームとしてニッチな分野に強く光を当てたテーマ選択とこだわり

えーでるわいす

稲作というニッチなテーマを突き詰めて突き詰めて見事にゲームとして成立させたこだわりとデザインは非常に秀逸。そのニッチなテーマだけに頼ることなく、全体的なゲーム性のバランスも取れている。どんなニッチな分野でもこだわりとデザインを丁寧に行うことで、ゲームとして成立しうるという見本となり、これからの新たなテーマ開拓に勇気を与えてくれた。
ARゲームとしてトランスメディアストーリーテリングを取り入れる斬新性

株式会社ENDROLL
「ガラパゴスの微振動」開発チーム

©2020 ENDROLL, K.K.

AR技術を使ったスマホアプリを中心に据えつつも、申込時に送られてくる新 聞や写真、LINE、舞台となる学校のwebサイト、登場人物のBlogなど、さまざ まなメディアを組み合わせて物語体験を成立させる「トランスメディアストー リーテリング」の技法を駆使することで、プレイヤーの日常の延長にあるかの ような物語を体験できる。
拡張性の高いコンテンツ構成と「観て」プレイするゲーム性

株式会社Cygames
「ウマ娘 プリティーダービー」開発チーム

ガチャで手に入るキャラクターが 育成=攻略対象 となるゲームループ設計となっており、これまでスマホゲームでよく見られた、攻略対象のクエストを用意して、ガチャコンテンツを攻略の武器とする仕組みを覆すゲームデザインを評価。
またレース経過をプレイヤー自身が「観て」育成方針の足掛かりにするプレイ体験や、モデルの馬に基づいた目標設定やパラメータなど、モチーフに則って演出・バランス設計に落とし込んでいる。