7/22 第4会場 公募 16:40-17:40 60 レギュラーセッション Ask the speaker

『スペルトナエル』ヒット作の“文字盤”という原点は面白かったのか?

おまど

セッション分野
GD(ゲームデザイン)
キーワード
UX
対象プラットフォーム
なし
セッション難易度
求められるスキル
本講演は、ゲームを実際に作ったことがある開発者を主な対象とする。プログラマ、プランナー、アーティストいずれの職種でも構わないが、「アイデアを形にして遊べる状態まで持っていった経験」や、「プロトタイプを作ってテストした経験」があることを前提とする。特定のエンジンや言語の知識は不要だが、プレイヤーの操作、ルール、フィードバックといった基本的なゲーム構造を理解していると内容をより深く読み取れる。すでに「なぜこのゲームは面白くならないのか」と悩んだことがある人や、企画書と実際のプレイ感のズレに直面したことがある人ほど、本講演の内容を自分の開発に結びつけやすい。
得られる知見
本講演では、「ゲームの面白さはどこに宿るのか」という問いに対し、実際の開発事例を通して具体的な答えを提示する。独創的なUIやアイデアそのものではなく、プレイヤーが繰り返す行為にどのような意味・緊張・期待・報酬が結びついているかが、体験の面白さを決定することを、『スペルトナエル』の変遷を例に解説する。参加者は、企画書上では魅力的に見えないシステムや操作が、なぜ実際のプレイでは退屈になりがちなのか、そしてそれをどのように「遊び」へと変換できるのかを、設計の観点から理解できるようになる。アイデアの新しさではなく、プレイヤーの行為と感情の関係をどう設計するかという視点を持ち帰ることで、自身のプロジェクトにおいて「どこを直せば面白くなるのか」を判断できるようになることを目指す。
写真撮影 / SNS投稿
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セッション内容

個人開発のアクション×デッキ構築ローグライト『スペルトナエル』は、2万本の販売と97%の好評を獲得し、日本ゲーム大賞デザイナーズ大賞の最終選考作品にも選ばれた。本作は「文字盤の上を移動して呪文を完成させる」という一見独創的なUIが注目されがちだが、開発者である私は、そのアイデア自体が最初から面白かったとは考えていない。初期のプロトタイプは、ただ文字を拾うだけの“作業”に過ぎず、とてもゲームとは呼べない状態だった。本講演では、その“作業”を、弾幕によるリスク付与、詠唱という意味づけ、派手なフィードバック、そして無限成長と指数的に強くなる敵の組み合わせによって、プレイヤーが自発的に繰り返したくなる体験へと変換していった設計プロセスを、具体例と数値を交えて解説する。

講演者

  • おまど

    おまど

    個人事業主

    講演者プロフィール

    個人ゲーム開発者。
    Godotを用いて、アクション×デッキ構築ローグライト『スペルトナエル』を個人制作。処女作ながらSteamで約3万本を販売し、97%の好評率を獲得。日本ゲーム大賞2025「ゲームデザイナーズ大賞」最終選考作品にも選出された。
    『スペルトナエル』は、ゲーム開発未経験の状態から制作を開始し、リリース時点での開発経験は約5か月。その後も約1年間にわたり継続的なアップデートを行っている。
    本講演では、「独創的なアイデア」ではなく、「プレイヤーが繰り返したくなる行為をどう設計するか」という観点から、『スペルトナエル』の試行錯誤を具体的に解説する。

    受講者へのメッセージ

    「ゲーム」ってなんでしょう?
    「遊び」ってなんでしょう?

    そして、「ルール」が“面白さ”に変わる瞬間は、どこにあるのでしょうか。
    『スペルトナエル』の開発過程を通して、その境界を一緒に考えてみませんか。