歴代講演者コメント

歴代講演者コメント

Sony Computer Entertainment Inc. 掛 智一 Advanced Micro Devices, Inc. takahiro harada
崑崙日本株式会社 北阪 幹生 Freelancer Producer&Director 川勝 徹
株式会社CAPCOM 牧野 忠義 東京電機大学 松浦 昭洋

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AR(拡張現実)コンテンツの制作事例と、最新の取り組み

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Sony Computer Entertainment Inc. 掛 智一

Sony Computer Entertainment Inc. 掛 智一

1.CEDEC講演に向けて、どのような意気込みで望んだか?

画像処理・画像認識をテーマにして講演してみよう。
新しいエンタテインメントを生み出す多くの可能性を持っているはず!
そう考えたのは2008年の冬。
ゲーム業界で画像処理に関する知識と裾野を広げ、より一般的なものにすべく
  カメラを使ったリアルタイムインタラクションの面白さを、多くの人に知ってほしい
  カメラを使ったゲームの制作者が、もっと増えてほしい
という思いで2009年のCEDECから6年間、登壇を続けてきました。
講演では実例を多く使い、興味を持ってくださる方が一人でも多くなるように心がけています。

2.結果、講演後にどんな良い影響があったか?

講演後の懇親会や聴講者アンケートを通して
  画像処理は思っていたより簡単そう
  画像認識をちょっと自分でも試してみたくなった というご意見を頂きました。
また、回を重ねるごとに、実際にAR等のコンテンツを制作された方との意見交換が増えてきたように感じています。
ほんの僅かではありますが、画像系技術を身近に感じて頂き、実際に使ってみるきっかけになったのでは、と思っています。
講演を通じ多くの方と行った意見交換は、我々自身の技術開発の方向性を示してくれるとても貴重な機会です。
今後も頂いたご意見を反映させ、次の技術開発につなげていきたいと思います。

3.CEDEC2015の講演者公募を検討している方々へのメッセージ

普段の仕事には、貴重な体験と知識が詰まっています。
当人にはあたりまえに感じることでも、多くの人にとっては貴重で有意義な情報です。
是非、皆さんの日常を整理し、講演で語ってみてください。
応募に必要なことは、思い込みと勢いの2つだけ。
講演することは、自分自身にとって役立つだけでなく、ゲーム業界全体の利益につながります。


モンテカルロレイトレーシングの基礎からOpenCLによる実装まで(実装編)

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Advanced Micro Devices, Inc. takahiro harada

Advanced Micro Devices, Inc. takahiro harada

1.CEDEC講演に向けて、どのような意気込みで望んだか?

近年、グラフィックスのレンダリング技術では物理ベースへのシフトが起こっています。私が取り組んでいるモンテカルロレイトレーシングは物理ベースレンダリングの解を求める手法の一つですが、ゲームに使用するには計算コストが高く、ゲームに今すぐ使える技術というわけではありません。しかしこのトピックについて講演をすることで受講者のどなたか(もしくは私)が、何か新しいリアルタイムへの応用や、近似手法を思いつくきっかけにでもなればと思い公募しました。またレイトレーシングやOpenCLについては日本語の情報があまり多くなく、英語の本も分厚くとっつきにくいので、この講演が興味を持っている方の後押しになればとも思いました。また難しい内容も感覚的に理解していただけるようなプレゼンテーションにするように心がけました。

2.結果、講演後にどんな良い影響があったか?

講演前から良い影響が現れました。今まであやふやにしておいたことも人に説明するためにはきちんと理解をしなければなりません。そのため講演の準備を通して話す内容に関する自分の知識の整理、再確認をする機会になりました。そして講演の後は様々な方々と議論することができました。その中で例えば私より知見のある方々からトピックに関するアドバイスを頂くこともできました。また講演をきっかけに他社の方々と共同でプロジェクトを始めることもできました。

3.CEDEC2015の講演者公募を検討している方々へのメッセージ

ただCEDECに参加者として参加するだけでも面白いのですが、自分で講演を行うとCEDECの見え方が変わります。自分の講演内容から話のネタが生まれ、聞いていただいた方々との議論から自分の輪も広がり、様々な可能性が生まれます。何もアクションを起こさなければ何も起こらないので是非講演して今年のCEDECで変化を起こしましょう。


中国ゲームビジネス最前線2014~第一線を見つめてきた経営者と研究者の視点からみる中国進出成功の鍵~

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崑崙日本株式会社 副社長 北阪 幹生

崑崙日本株式会社 副社長 北阪 幹生

1.CEDEC講演に向けて、どのような意気込みで望んだか?

ビジネス&プロデュースのセクションではありましたが、CEDECという特性上、中国産ゲームの中身の話しなど開発者の方にも有益な情報をお話しできるよう留意しました。

2.結果、講演後にどんな良い影響があったか?

幅広い会社様からのお問い合わせが増え、ビジネスチャンスが拡大しました。
また、会社の認知度も高めることができました。

3.CEDEC2015の講演者公募を検討している方々へのメッセージ

やはり緊張はしますが、自己の知見の整理にもなりますし、同じ領域で活躍されている方々とも知り合う機会にもなりますので、検討されているのであれば、思い切ってご応募されるのが良いかな、と思います!


日本インディーゲームの挑戦、軌跡、その展望

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Freelancer Producer&Director 川勝 徹

Freelancer Producer&Director 川勝 徹

1.CEDEC講演に向けて、どのような意気込みで望んだか?

コネなし、知名度なし、資金なしの4名で始めたゲーム開発販売でしたが、様々なアイディアと工夫で、なんとかここまでやってきました。
開発規模の大小、開発環境の違いはあれど、オリジナルゲームを多くのプラットフォームで展開し、世界中の方々に遊んでもらうことは決して不可能ではないことをお伝えしたくて講演させて頂きました。

2.結果、講演後にどんな良い影響があったか?

満員の受講者の方々の熱気に日本のインディーゲームが本当に注目されているんだということを感じることができました。
また今回のCEDECで、多くの業界関係者と知り合いになれたことや自社開発、販売を計画されてる企業様へアドバイスや講演などの機会を頂けたことも幸運でした。今後も業界のために微力ながら力を尽くしたいと思っています。

3.CEDEC2015の講演者公募を検討している方々へのメッセージ

恐れず、楽しんで、喜びも苦労も皆さんと共有して、日本のゲーム業界のために次の一手を打ちにいきましょう。そのために様々な方々の知見が必要なわけで、成功も失敗も体験で得たお話は、全て糧になりますし、きっと業界の方ならわかる!わかる!と感じて下さると思います。失敗を恐れず、チャレンジしてみて下さい。
上手に話そうとか、感動させようとか思わずに、あなたが感じて伝えたい事はきっとみんな聞きたいはずです!


次世代コンポーザーに捧ぐ!ゲーム音楽をより魅力的に聴かせるための「Total Sound Design」

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株式会社CAPCOM 牧野 忠義

株式会社CAPCOM 牧野 忠義

1.CEDEC講演に向けて、どのような意気込みで望んだか?

2014年は2セッション講演をさせて頂きましたが業界への発信にはそれ相当の意義と提言が不可欠と考えています。昨今のトレンドや情報を集め、実践検証し、その結果を元にカプコンコンポーザー、エンジニアとのディスカッションを重ねながら受講者により有意義な提言、気付きを得て頂く事を念頭に望みました。あとは純粋に、他社サウンドクリエイターと久し振りに会って話が出来る事を楽しみにしていました(笑)

2.結果、講演後にどんな良い影響があったか?

講演後、「目から鱗だった」「自分の制作環境を見直してみたい」など非常にポジティブな反応を多数頂きましたし、コンポーザーが今後留意するべき点についての提言をさせて頂いた事で新たな知見を得られた方もいらっしゃったと感じています。
コンポーザーでありながら、作曲の話を一切しないというチャレンジではありましたが日々の仕事を通じて培われた共通認識を改めて確認・検証した事で私自身も新たな気付きを得る事が出来ました。

3.CEDEC2015の講演者公募を検討している方々へのメッセージ

先に書いた通り、セッション内容には意義と提言が必要ですが必ずしも革新的でなければいけない、とは思いません。
多くの受講者に対して提言を行うという事は、たとえそれが既知の情報であっても、異なった切り口や考えを聞けるだけで収穫になりますし、もちろん、新たな気付きを得られる方々もたくさんいらっしゃいます。逆に、実践した事を自慢する場でもありません。 検証に裏付けされた知見を発信・提言する事で、業界全体のボトムアップにどう繋がるか?
大それた話の様にも聞こえますが、それが最も重要だと思います。
小さな一石でも、投じれば波紋は必ず広がりますので自信を持って公募に望んで頂ければと思います!


Stick'n Roll: 曲面ディスプレイと棒状インタフェースを用いたアミューズメントシステム

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松浦 昭洋(東京電機大学)

松浦 昭洋(東京電機大学)

1.CEDEC講演に向けて、どのような意気込みで望んだか?

何年か聴講者として参加していて、いつか自分達も発表をと思っていたので、採択されたときは本当にうれしかったです。と同時に、ゲーム開発のプロの方々に自分達の技術がどう受けとってもらえるか不安もありました。曲面ディスプレイ上で棒状の物体を回転させて入力を行う,という一風変わった枠組のシステムを提案したのですが、動作するコンテンツ自体は、まだデモ用ミニゲームの域を出ていないことを自分達も認識していたので、まずは根底の、棒の回転運動と操作の面白さや楽しさを体験してもらうことを第一に考え、デモや説明の準備を行いました。
そして当日を迎えるにあたっては、甲子園やマラソンに臨むような気持ちで、とにかく三日間やりぬこう!という話をメンバとしていました。

2.結果、講演後にどんな良い影響があったか?

まず、数百人のゲーム関係者の方々にシステムを試して頂けたことは何よりも得がたい経験でした。多くの方に好評頂き、自分達のやっている方向は間違いではないと感じ、その後の取り組みの中でも大きな力となっています。
また、セッションで評価して頂いたことで、雑誌やWebに取り上げて頂いたり、他の展示イベントや講演イベントに呼んで頂いたり、想像を超える発展があり、CEDECでの発表の影響力の大きさを改めて感じています。
あと若干余談ですが、CEDECは大学でもエンターテインメント業界に興味のある学生に認知度が高いので、発表して評価を受けたことを報告するとかなり盛り上がりました(笑)。

3.CEDEC2015の講演者公募を検討している方々へのメッセージ

2にも書きましたが、インタラクティブセッションは、ゲームに携わる方々とデモやポスターを通じてコミュニケーションを計れる素晴らしい場だと思います。
我々も発表内容が受け入れてもらえるか当初不安がありましたが、始まってみると、皆さん純粋にプレイヤーとしてデモを楽しまれ、率直な反応を頂けることを実感しました。
ですので、発表内容は、方法論、要素技術、コンテンツ、システム、・・・様々あるかと思いますが、CEDECでのやりとりの中でしか感じられないこと、そこから生まれ得るものがあると思います(私自身も楽しみにしております)ので、皆さんもぜひ応募を考えてみてはいかがでしょうか?