プログラム

公募 ENG  

Excelを超えられるか?CGスタジオにおける自社パイプラインツール開発・導入の舞台裏

日時 
8月21日(水) 17:50~18:20
形式 
ショートセッション
受講スキル

Excelや商用パイプラインツール使ってゲーム・映像制作のマネージメント経験者(制作・プロデューサー・マネージャー職)
パイプラインエンジニア

受講者が得られる
であろう知見

パイプラインツール導入未経験の中規模CGスタジオの導入までのノウハウ、ツール構築、実作品へ導入すべきハードルなど実体験に基づいて分かりやすく紹介します。まだパイプラインツール導入に踏み切れていない、もしくは導入に失敗した方にお勧めです。

セッションの内容

日本の中規模CGスタジオにとってパイプライン導入は大きな課題となっていると思います。
オー・エル・エム・デジタルでも、作品ごとに主にExcelを駆使しマネージャの独自ルールで運用されてきましたが、約10年前から取り扱い作品数・スタッフ数の増加に伴い、作業効率化のため社内パイプラインの統一化ができないか?との声が上がり、パイプラインの統一化が進められてきました。

現在では自社開発したアセットマネージメントツールおよびプロジェクトマネージメントツールなどのパイプラインツールを使い、社内パイプラインの統一化を図っています。

本発表では、なぜ商用ツールを使わずに自社開発をしたのか、開発するにあたり何から手を付けたのか、など導入までの道のりを紹介いたします。
また、プロジェクトマネージメントツールで有名な表計算ソフトExcelと自社ツールとの葛藤や現在の状況についても併せてお話いいたします。

これからパイプライン導入を検討している方々にとって、本発表が導入の手助けになれば幸いです。

  • 木下 美紀

    木下 美紀

    株式会社オー・エル・エム・デジタル

    研究開発部門

    ソフトウェアエンジニア

    2008年からオー・エル・エム・デジタルで、入社当初よりパイプラインツールの開発を行ない、映画「悪の教典」や「劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ 神速のゲノセクト ミュウツー覚醒」、「藁の楯」のCG制作業務に活用されています。またMayaやAfter Effectsなどのツール開発を行ない、研究開発部門が開発したツールはR&D Web(http://www.olm.co.jp/rd/technology/tools/)にて紹介され、一部無償公開しています。

    《講師からのメッセージ》

    工程管理(パイプライン)システムは映像制作、ゲーム制作において共通の課題であり、デザイナー・マネージャー・技術者すべてのコラボレーションで実現されると思います。
    私達の発表で皆様のパイプラインをより良くしていくきっかけになればと思います。

  • 川出 海

    川出 海

    株式会社オー・エル・エム・デジタル

    3D部門

    プロダクションマネージャー

    2010年、オー・エル・エム・デジタル入社し、映画「悪の教典」や「藁の楯」等の作品にて
    プロダクションマネージャーとして、VFX作業の進行管理を行なっております。
    社内パイプラインツールを構築するにあたり、
    アニメ・実写・フルCG作品の作業ワークフローの把握やツールの要件分析を、
    ユーザの立場からエンジニアと共同でまとめ、開発を進めています。

    《講師からのメッセージ》

    小規模のスタッフによる映像制作の現場において、
    Excelは強力なパイプラインツールです。
    マネージャー業務にとって非常に使い勝手が良いExcelですが、
    反面その自由度の高さから、社内での共通化が長らく図れずにいました。
    この講義ではどのようにExcel良さを残しつつ、自社ツールによる情報の共通化を行ったのか、
    ケーススタディとして紹介出来ればと思います。

  • 四倉 達夫

    四倉 達夫

    株式会社オー・エル・エム・デジタル

    研究開発部門

    ソフトウェアエンジニア

    2009年からオー・エル・エム・デジタルで、主に社内パイプラインシステムやリップシンクツールなどの開発、インフラ構築を行っています。前職では京都にある研究所(ATR)でフェイシャルアニメーションの研究をしていました。共著書「テクニカルアーティストスタートキット-映像制作に役立つCG理論と物理・数学の基礎-」はCEDEC2012で著述賞を受賞しました。

    《講師からのメッセージ》

    欧米だけでなく今後日本でも「パイプラインエンジニア」という職種名が定着するために、本発表を通じてパイプラインの重要性に関心を持っていただければと思います。

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