セッションの内容
人の存在感はどのようにすれば表現できるか?
そのためのデザインが求める要件とは何か?
本講演では,人間に酷似したアンドロイド,ジェミノイドの開発を通して学ぶ人間の存在感と,その対極にある人間のミニマルデザインを持つテレノイドの開発を通して学ぶ存在感について,これまでに開発した様々なアンドロイドやロボットを紹介しながら議論する.
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石黒 浩
ロボット学者/大阪大学教授(特別教授)
大阪大学基礎工学研究科博士課程修了。工学博士。京都大学情報学研究科助教授,大阪大学工学研究科教授を経て,2009年より大阪大学基礎工学研究科教授。 ATR石黒浩特別研究室室長(ATRフェロー)。社会で活動するロボットの実現を目指し、知的システムの基礎的な研究を行う。ロボット研究においては,従来,ナビゲーションやマニピュレーションという産業用ロボットにおける課題が研究の中心であったが,インタラクションという日常活動型ロボットにおける課題を世界に先駆けて提案し,研究に取り組んできた.そして,これまでに人と関わるヒューマノイドやアンドロイド、自身のコピーロボットであるジェミノイドなど多数のロボットや,それらの活動を支援し人間を見守るためのセンサネットワークを開発してきた.そして,2007年には、Synectics社(英)の調査「世界の100人の生きている天才のランキング」で日本人最高位の26位に選出される。また2011年には,大阪文化賞を受賞.2013年大阪大学特別教授。主な著書に「ロボットとは何か」(講談社現代新書),「どうすれば「人」を創れるか」(新潮社)などがある。