アカデミック・基盤技術
球面ガウス関数を極める −動的間接照明の高速近似−
- 日時
- 8月28日(金) 16:30~17:30
- 形式
- レギュラーセッション
- プラットフォーム
- PC
受講スキル | GPUを使ったプログラミングの経験とリアルタイムグローバルイルミネーションへの興味。 |
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受講者が得られるであろう知見 | 球面ガウス関数の基礎と近年の研究動向。 |
セッションの内容
近年、球面ガウス関数を使ってレンダリング方程式を解析的に近似するリアルタイムレンダリング手法が注目されています。本講演では球面ガウス関数を使って完全に動的な間接照明(コースティクスを含む)を近似する弊社の研究成果をご紹介致します。内容はまず球面ガウス関数の基礎について説明し、続いて動的間接照明を対象とした研究論文を解説していきます。そして、この手法を時間的制約の厳しいゲーム環境に適用するために、スポットライトで照らされているシーンに特化した実装をご紹介します。これは高速かつ省メモリであり、低周波のコースティクスを含む間接照明を0.7ミリ秒(GPU: AMD Radeon R9 290X)で計算することが可能です。この講演を通してリアルタイムレンダリングにおける球面ガウス関数の有用性を示すと同時に、実装上発生し得る問題とその回避法等についても共有したいと考えています。
講師プロフィール
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德吉 雄介
株式会社スクウェア・エニックス
テクノロジー推進部
シニアリサーチャー
平成19年3月信州大学大学院工学系研究科システム開発工学専攻博士後期課程修了。博士(工学)。同年4月株式会社日立製作所システム開発研究所入社(研究員)。最適化コンパイラの研究開発に従事。平成22年7月より現職。グローバルイルミネーションを中心にレンダリング技術に興味を持つ。