アカデミック・基盤技術

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医療・リハビリ現場でのゲーム活用事例 −半側空間無視リハビリ支援ゲームの開発−

日時 
8月27日(木) 11:50~12:20
形式 
ショートセッション
プラットフォーム 
PC
モバイル
受講スキル

シリアスゲーム制作、開発、研究を行っている人、あるいは今後行う予定がある人。
ゲーム業界以外の分野、特に医療介護ヘルスケア分野とのコラボを模索している人。
大学等においてゲーム制作関連の研究、教育を行っている人。

受講者が得られるであろう知見

ゲーム業界以外の組織(病院、介護施設等)とのコラボレーション法
高齢者向けリハビリゲーム制作の実践例
介護施設等におけるゲーム活用事例

セッションの内容

九州大学シリアスゲームプロジェクトでは、長尾病院と共同で半側空間無視リハビリ支援ゲームの開発を行っています。半側空間無視とは、脳卒中の後遺症の一つであり、片側の空間認識が困難になる症状です。利用者は認知度が低い場合も多く、そこでは症状や病態を踏まえた健常者用とは異なるゲームデザインが求められます。リハビリ現場で実施されているアナログ手法をデジタル化したゲームや、より動的要素を取り入れたゲームを制作し検証してきました。
セッションでは、現場のセラピストと共に、制作したゲームを紹介しながら、制作過程や検証結果について解説し、医療介護の分野におけるゲームの有用性について議論を深めていきます。

講師プロフィール

  • 松隈浩之

    松隈浩之

    九州大学

    大学院芸術工学研究院

    准教授

    1970年佐賀生まれ。九州芸術工科大学卒。
    1997年から6年間凸版印刷株式会社でCGデザイナーとして従事後、2003年より現職。
    アニメーションやゲーム等のコンテンツデザインを中心に研究開発を行う。
    2009年から2014年の6年間、産学官連携での福岡市委託事業「シリアスゲームプロジェクト」代表を務め、シリアスゲームの制作・普及啓発活動を行いながら若手クリエイターの育成及び、ゲームをはじめとするデジタルコンテンツの新たな分野での発展に力を注いでいる。現在も継続して病院や福祉施設と連携しながら、主に高齢者のためのリハビリ・ヘルスケアを目的としたシリアスゲームゲームの研究開発を行っている。

    《講師からのメッセージ》

    2010年から継続して行っているリハビリ、ヘルスケアを目的としたシリアスゲームの研究開発ですが、
    医療機関との密なコラボレーションをしながら現場のニーズや制作ノウハウを蓄積しています。
    リハビリ支援用ゲームなどの非言語、直感的なゲームは国を超えて幅広く利用がしやすいため、
    グローバルな市場で展開が期待できる分野です。ぜひブースにお立ち寄りください。

  • 服部文忠

    服部文忠

    特定医療法人順和 長尾病院  

    理事長 リハビリテーション専門医

    1968年 京都大学理学部 卒業
    1974年 九州大学医学部 卒業
    九州大学病院第2内科、福岡赤十字病院等を経て
    2000年 特定医療法人 順和 長尾病院 院長 現在に至る

    日本リハビリテーション医学会専門医
    日本脳卒中学会 専門医
    日本内科学会 認定専門医
    日本透析医学会 専門医

    《講師からのメッセージ》

    三大生活習慣病の一つ脳卒中の後遺症である半側空間無視は、損傷を受けた脳と反対側の空間認識が困難になる症状で、その制限された世界観(障害)は我々健常者とは大きく異なります。リハビリテーション治療やその後の日常生活を送る上での大きな阻害因子となるこの症状に対し、ゲームを使ったリハビリの可能性について議論したい。

  • 梶原治朗

    梶原治朗

    特定医療法人順和 長尾病院

    リハビリテーション部 

    スタッフ長 作業療法士

    1995年 九州芸術工科大学 工業設計学科 卒業
    1997年 九州芸術工科大学大学院 生活環境専攻 修了
    2004年 九州リハビリテーション大学校 作業療法学科 入学
    2007年 特定医療法人順和 長尾病院 リハビリテーション部 入社

    日本作業療法士協会 会員

    《講師からのメッセージ》

    リハビリ+ゲームの力で障害された空間認識を再獲得し、世界観を取り戻せることができるのか。リハビリテーションの臨床現場の立場からゲーム制作・開発者の方々への期待、求められる要件や今後の可能性についてお伝えしたいと思います。

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